第9章〜甲子園編1〜





桜が満開に咲き乱れ

甲子園のグラウンドにも

高校球児達の熱きプレイが乱舞する

2005年4月○日 

春の甲子園大会準決勝


農業大縁高校 対 パワラン学園高校










実況「本日は大会準決勝とあって
早朝からここ甲子園には
大勢の観客が押し寄せ
既にスタンドは満席状態となっております!


準決勝第1試合を戦うのは、農場大縁高校とパワラン学園高校。
本日の解説にはプロ野球解説者のやまさんにお越し頂いております。


やまさん先ほど両チームのチームオーダーを見ましたが驚きましたね〜」


やま「いや、驚いたなんてもんじゃないですよ。
パワラン学園はこの大事な準決勝に全く無名の選手達をいきなり投与してきた訳ですからね〜
どうも4軍チームみたいですよ」


実況「パワラン学園は先の3回戦も3軍チームを使って見事勝ち上がって来たわけですが
それにしてもここにきて今度は4軍ですよ」


やま「まぁ〜昨年の夏の大会優勝校のパワランですからね、ただの4軍ではないのでしょうが〜」




アロハーはこの試合、野球部顧問としてベンチインしはなを監督としてベンチインさせた。
「今日の試合、全ての指揮は君に任した。俺は気楽に観戦させてもらうよ」
「ありがとうございます!」と、はなは一礼するとベンチにいるナインに
てめぇ〜ら! 気合入れて行くんだぞ〜!」と渇を飛ばした。




実況「その4軍ナインが今グラウンドに元気よく散っていきました。」


実況「いきなり甲子園の準決勝の舞台でしかもスタンドは満席、これでは彼らも緊張して・・・」














しんへい「おめぇ〜〜〜〜〜ら! 




いくどぉ〜〜〜〜〜〜〜〜〜!
どりゃぁ〜〜〜〜〜〜〜〜!!






ナイン「ウぉ〜〜〜〜りャアぁ〜〜〜〜〜〜!!!!!









実況「い、いや全く緊張は感じられません・・・・それどころか・・・
彼らの掛け声に満員のスタンドが一瞬にして静まり返ってしまいました。
凄まじい気合です。」




4軍の連中にはこの満員の観客など全く視野に入っていなかった。


彼らはただ
この甲子園のグラウンドで
おもいっきり自分達の持てる力を
爆発させたかった。


そのエネルギーが今一気に
大甲子園のグラウンドに放たれ
その迫力に観客はみな声を失っていた。


観客が選手を飲み込む事はこの甲子園では良くある事だが、
今のそれは選手が観客を完全に飲み込んでいた。









実況「マウンドに上がっているピッチャーアフロ君ですが、
これまでの公式戦にも彼が登板した記録は全くありません。
本人にとってはこれが初の公式戦でのマウンドになる訳ですが、
一体どのようなピ、・・・・ピピピピピピピピピピピピピピピピピ」















ズバ〜〜〜ン!


ズバ〜〜〜ン!


ズバ〜〜〜ン!











も、もの凄い剛速球です・・・!!!




アフロの投球を目の当たりにしたスタンドは更に静まり返った。


水を打ったような静けさとは、まさにこの事を言うのだろう。


その中でズバ〜ンと言うボールがミットに食い込む豪快な音だけが響く。













実況「本人は軽く投げてるように見えますが、それでも150kmはゆうに出ています!

凄い投手が今、甲子園のマウンドに立っています!!
















おい何でもいい、この4軍チームの資料を片っ端から探しだせ!
放送局の裏方はこの4軍チームの登場で慌しく人が動き出した。














実況「只今この4軍チームの資料が入って来ました!
これは公式試合ではありませんが、この練習試合の資料をみますと・・・・
な、なんとこのピッチャーのアフロ君は1試合で18奪三振を記録しています!
しかもその対戦校は去年の春の甲子園優勝校の***高校ですよやまさん。」


やま「・・・・・」






「ちょ、ちょっと待って下さい・・・」

おい君、この資料本当に間違いないのか?
アナウンサーはその資料の内容をとても真実として受け止める事が出来なかった。





実況「え〜、え〜とですね・・・」
「驚くのはそれだけではありません・・・


何とこの試合アフロ君は完全試合をやっていますし・・・


4番のしんへい君は6打席6ホーマー打っていますし・・・


3番のZET君、5番のReven君、6番のヨウ君もそれぞれ3ホーマー打ってますし・・・


その試合のチーム打率が7割で・・・


練習試合でコールドは摘要されてなく試合結果は9回で



















0対34って、これってマジ・・・?!















静まり返ってたスタンドが一気に頂点の歓声で湧き上がった。