第16章〜甲子園編5〜





パワラン学園4番キャッチャー〜!



しんへい君〜〜!










甲子園球場にうぐいす嬢の透き通ったアナウンスが流れた。

打席に向かうしんへい













ワンアウトランナー2、3塁

男の血が騒ぐ












バットを持つ手にも力が入る
ボックスに入ったしんへいの目は
獲物を捕らえたライオンのように鋭くただ一点だけを睨み付けていた。
その視線の先には真弓がいた。










しんへい「真弓ちゃん可愛そうだが逝ってもらいます!











フォアボール!
ランナー1塁!












「俺は逝って良しって事デツカ?(゚Д゚)ノ」












逝かされたのはしんへいの方だった。
1塁が空いている訳で、まぁ、当然と言えば当然の選択であろう。
農業大縁は4番しんへいを歩かせ満塁策にでた。














そして5番Revenとの勝負

ワンアウト満塁

ベンチのはな監督がサインを送り「攻撃」を仕掛けた。











実況「さぁ〜! ピッチャー真弓君、強打者Reven君に対し変則モーションから〜















あ、あっ〜〜〜!!!


3塁ランナートンマ君がスタートを切っている!!


スクイズだ〜!














トンマは先のZETの打席で真弓のフォームを完全に盗んでいた。
 もちろん2塁1塁ランナーも一斉に走り出した!!


実況「3塁ランナートンマ君は絶妙なスタートを切っているぞ〜!














しかし、このトンマの動きを冷静に見抜いていた男がいた。

キャッチャーの石垣だ。













石垣は真弓がボールを手離す一瞬前にボックスから大きく体を3塁側に投げ出し、
そのとっさの動きを見て真弓はボールを手離す瞬間にコースを変えていた。
真弓の投げたボールはストライクゾーンを大きく外れ左バッターのRevenの外側に大きく曲がっていった。


そう、3塁側に。












実況「バッターReven君バットが届かない〜!


その下をトンマ君が頭から突っ込んだ〜!


キャッチャー石垣君も殆ど同時に上からタッチに行った〜!













ホームベース上はトンマのヘッドスライディングで土煙が舞い、
その一瞬の出来事にスタンドが全体があっけに取られ
同時に審判のコールを固唾を呑んで聞き入った。














そして

静まり返った甲子園に審判のコールが響きわたった。



















アウト〜〜〜!!!


石垣のミットがトンマの手をホーム手前でしっかりとブロックしていた。













このキャッチャー石垣、


あなどれない奴













その後Revenは真弓の魔球に討ち取られ三振

3アウトチェンジ